夢を見た

 今日の朝、夢を見て目覚めた。

・・・見覚えのある様な無い様な山の中。しばらく探索する。
 やっと人に出会う。散弾銃を持った背の低い、にやけた顔の気のいいおじさん。一応マタギらしい。人に会った安心感からしばらく立ち話。どうやらこのおじさんは一人で狩りにでるのは初めてでしかも現在はあまりやる気がないらしい。銃をもってぶらぶら歩くのに憧れたがそれほどいいモンじゃない と考えが変わったんだ、と言う。
 そこへ小松政夫(?)が登山しているのを発見する。おじさんと私から見て右の方向200㍍くらいの距離。
 そのほぼ同時に左の方向100㍍くらいのところに痩せた熊が現れる。
 おじさんは目が悪いのか、その両方に気づいてない。熊は非常にやせていてちっちゃく見えたので安全だと判断し、コレはタレントさんを教えた方が喜ぶだろうと考え、右を指差し「おじさん。アレ小松政夫かも?」と熊よりも先に教えた。
 目を細めて確認するおじさん。ほらアソコ、と自分も指先の方向を見ているとその視界の中に熊が・・え?・・と思う間も無くすでに小松政夫の目の前に熊が!!試しに左を見てみたがさっきの熊はもういない。一瞬で音も立てずに移動したのだ。
 突然熊に襲われる小松政夫。悲鳴を上げ必死に逃げ惑う。藪の中に消えた。出てきた。こっちに来た。目前に熊と小松政夫。たまらずおじさんが熊に立ち向かう。素手で・・?あれ?そのへんに散弾銃が転がっている・・
 なぜおじさんは銃を使わないのか?分からないが人に当たる危険があるからかと思った。だから私も銃は持たずに近くに落ちてた棒切れで加勢。実際に間近で見る熊はやたら大きくぞっとした。熊の視線は小松政夫の一点。あまり強く叩くとこっちに来そうなのであごに棒を引っ掛けようとしたりした。悲鳴を上げ続ける小松政夫の様子をうかがうと彼は散弾銃の存在に気づいた様だった。
 小松政夫は『頼む!こいつを撃ち殺してくれ!』と目で訴えていた。でもこっちは素人なので誤射も怖い。出来ればおじさんに撃って欲しいと思った。でもおじさんはこっちを見てくれない。仕方がないのでこっちも小松政夫の視線に気づかない振りをして棒で突付き続けた。
 その時、思わずニヤっと笑ってしまった。まずいと考え一瞬で真顔に戻す。・・でもきっと小松政夫には見られた・・と思った・・その瞬間目が覚めた。